台詞を覚える事と、もう一つは何か?
- 2020.01.25
- 演劇

稽古場ノート
稽古の初期段階で、役者がやらないといけない事。台詞を覚える事と、もう一つは何か?
脚本を読んで、自分でこう言う感じかって内容がわかるじゃん。それから、脚本に書かれていない事までイメージしながら、演技プランを考えるんだよね。
でもさ、稽古で演出家からダメ出しを貰うじゃん。
で、稽古をしながら、台詞のニュアンスや演出家のイメージを理解していくんだよね。
自分の中にあったイメージと、演出家のイメージとのズレを合わせて行くと。
演出家は、目で見た役者の演技でしか判断できないんだよね。
役者の中身、何を考えてその演技をしているのかは理解してなくて、
見えた演技と、自分のイメージの違いにダメ出しをするのよ。
役者は、ダメ出しされたから演技を変えるんだけど、
自分は、表面的になっちゃうんだよね。操り人形だね。
なんでそうなるかと言うと、原因があって、
自分のイメージと、脚本家のイメージが違うから、理解できないの。
でも理解できてなくても、もう一回やってって言われたら、演技するでしょ。だからなのよ。
じゃあ、どうしたら良いのか。それは、脚本家のイメージを理解して、自分が持っていたイメージを上書きするのさ、
そうすると、ああこう言う感じねってなって、新しい演技プランが思い浮ぶようになるんだね。
そうなると、操り人形に魂が入って、生きた演技ができる訳です。
台詞を早く覚える事は、もちろん大事なんだけど、
脚本家のイメージを理解する事も、とても大事だと感じています。
脚本家のイメージと、自分のイメージを同じにする為には、
稽古場での立ち回りや、演出家とのコミュニケーションも、上手くならないとねって話です。
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